妄想ロンドン会議

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Podcast 第39回を文字起こし:【ネタバレ注意】ロンドン成分120%! 映画『パディントン』レビュー(1)

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この記事は、Miz & SinのPodcast「妄想ロンドン会議」の気ままなおしゃべりの中から、特にアクセスの多かった回をテキストで読めるように文字起こししたものです。ある時は激しく・ある時はゆるくマイペースに語られる、さすらいの女子二人組による本音トークを、収録時の雰囲気そのままにお届けします。
Podcast 第39回を文字起こし:【ネタバレ注意】ロンドン成分120%! 映画『パディントン』レビュー(1)

今回文字起こししたエピソードはこちら。

それでは、文字トークスタート!

デヴィット・ボウイ氏、アラン・リックマン氏との、突然の別れ。

Sin 本日、1月15日に収録しておりますが、ちょっとね、イギリス好き的にはザワザワする感じになってきてますよね。

Miz そうですね。年明けから、ビッグニュースっていうんですか?

Sin 言いたくないけど、そういう感じの奴よね。

Miz びっくりしたよね。まずデヴィッド・ボウイさん。


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Sin 私ね、本当に失礼を承知で言うけど、あの人が死ぬってことが信じられへん。

Miz そうやねん、私も思ってん。「デヴィット・ボウイも死ぬんや……」って思っちゃってん!

Sin 私、あの人のこと何やと思ってたんやろうっていう。

Miz 水木しげる先生くらいのショックっていうか。

Sin そやな。

Miz なんか、ショックっていうか、そもそもこの同じ地球上に生きてるっていうのが信じられないっていうのが元々あったからかもしれへんけど。

Sin ほんまに極端な話、「アイドルってトイレ行くの?」くらいの。

Miz そうやねん。もうなんか、ビックリして。で、意外と自分がショックを受けてることにもまたビックリして。

Sin そう。で、そうこうするうちにアラン・リックマンさんもお亡くなりになりまして。


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Miz もうね、昨日の夜中にそれ知って。私、早起きなんだよね。だから、早寝なの。朝の四時にそれを知ってさ、「ええっっっ!?」ってなって。すごいショックやった。

Sin 私ね、ちょっぴり飲んで、夜の満員電車に乗っててそれを知って。固まってもうて。

Miz だってさ、体調悪かったとかそんなん全然知らんかったやん。

Sin 日本的には、アラン・リックマンさんが監督された映画『ヴェルサイユの宮廷庭師』が封切られて、もうすぐDVDが発売か、っていう時で。「公開で見逃したから早くDVDなんないかな〜」なテンションの時に聞いたから。


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Miz ある意味、クリストファー・リーさんとかはね。

Sin まあね、お年もお年やし。

Miz 「もう危ないんじゃないか」っていう気持ちもありつつ、『ホビット』の撮影も、病床の中無理して撮ったみたいなの聞いてたから、ある意味覚悟は出来てたんやけど。「ああ、とうとうか」って思ったんやけども。

Sin ジョン・ハートさんもね、手術を受けられたっていうニュースを聞いたりして、「ちょっと心配やけど復活されてよかったな」って思ったり。

Miz うん。

Sin とかいうね、そういうことを聞いてたら覚悟も出来たかもしれへんかったんやけど。

Miz 寝耳に水だよね。そう、まさに寝耳に水だよ、私寝てたからさ。もう、びっくりしたし悲しいし。まあね、スネイプ先生としても有名だし、最近ではベネディクト・カンバーバッチさんをはじめ、色んな俳優さんたちがマネをするわけよ。「アラン・リックマンものまね」をさ。

Sin お声とか喋り方が特徴的やから。

Miz そう。そういう面で親しみもあるし、私はやっぱり、70年代生まれの洋画好きとしては、何回『ダイ・ハード』を観たかと!

Sin (笑)

Miz 何回ビルから手を離されて落ちるアラン・リックマンさん(※)を観たかと。


※追記

こちらが、かの有名な「ビルから手を離されて落ちるアラン・リックマンさん」です!

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スクリーンショット 2016-03-16 17.33.02Photos by gizmodo.jp

アラン・リックマンさんのこの「驚きの表情」に隠されたエピソードを知りたい方はぜひgizmodo.jpを訪れてみてください!

→gizmodo.jp:俳優アラン・リックマンが映画「ダイ・ハード」で「あ”ぁぁー?」な表情を見せた理由


Sin 昔ね、よくテレビでやってたしね。

Miz めっちゃやってたよ。

Sin 「また『ダイ・ハード』?」って。「1ですか、2ですか?」って勢いでね(笑)。

Miz そうなんだよ。あの時はもう「すごい悪役出てきた!」みたいになって、それで一躍名を轟かせて。かと思えば、お茶目なね。『ラブ・アクチュアリー』のね。

Sin すごい素敵よね!

Miz そう。もっと観れると思ってた。69歳? デヴィット・ボウイさんも確か……

Sin 同い年かな。実際には一年くらいずれてるみたいやけど。

Miz もちろん、人間の寿命なんてさ、昔は30年とか50年とかいう時代もあったんやから、人類の科学的には69歳ならそりゃ死んでもおかしくないかもしれへんけど、でも、それでもやっぱりあの二人に限って言えば、早すぎるって思っちゃった。

Sin 私的にアラン・リックマンさんの一番最近に観た映像が、『モネ・ゲーム』の全裸姿なんですよ。

Miz 『モネ・ゲーム』か〜!

Sin 昨日ね、亡くなったって聞いて、何か手持ちの作品を観ようと思って。

Miz え? それで『モネ・ゲーム』

Sin いや、『ハリー・ポッター』とか、それこそ『ラブ・アクチュアリー』とか、あと『銀河ヒッチハイクガイド』もいいなって思って。でも、まだ心にしっくり来てなくて、また落ち着いてから改めて観ようと思ってます。


モネ・ゲーム (字幕版)

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Miz というわけでね、追悼の意を表してなのか、いつものしんちゃんなのか、今日は全身黒ずくめのスネイプ先生コス(※)でお越しになっていただいて、どうもありがとうございます。

※ 本日のSin(イメージ)↓

ブロマイド写真★『ハリー・ポッター』スネイプ(アラン・リックマン)/両手を横に立つ全身

Sin いや、あのね、「今日はマントっぽい服が着たいな」と思って着てきたら、ものっすごい寒かった!

Miz あっははは! 薄着だよね、それ。私は完全防備のモコモコのロングダウンコート着てますけども。びっくりしたもん、あまりに薄着で現れたから。

Sin 今日一日はもう……

Miz スネイプコスで(笑)。

Sin はい。

Miz ね。

Sin 気持ち的には寄り添っていこうかなと思って。

Miz 本当にね、全映画ファンの皆さんが今ごろ喪に服していらっしゃることと思います。

Sin これ以上続かないで欲しいよね。ちょっとショックすぎる。

Miz でも、ほんまにほんまにほんまに、「いい作品をありがとうございました」って。もうそれだけやなって。

Sin 大好きでした。

Miz ……。

Sin ……だから、うちらもね。うちらもいつ死ぬかわからへんから(笑)。後悔せんように! 観れるものは全部観にいこう。行けるところは全部行こう!

Miz そうですね。……と、言うわけでね!!!

念願の映画『パディントン』、日本初日!まずはクマ語でご挨拶。

Sin はい、ちょっともう気持ちを切り替えまして。

Miz 行ってきました!

Sin 何処にやねん。

Miz 今日、1月15日! 『パディントン』

Sin 『Paddington』

Miz クマ語で言うと、

Miz & Sin 『『グオ〜〜〜〜』』

Sin 私の方が似てたよ?

Miz 似てたね(笑)。えっと、映画『パディントン』を、初日ということで拝見してきました。結構人入ってたね!

Sin そうだね、初日やからかね?

Miz 私ね、今日の15時ごろに観たいなと思って、どこでやってるんかなあと映画館調べてたら、吹き替えが多いんだよね。

Sin 吹き替えキャストが声優さんではなくタレントさん起用で、松坂桃李さんやったかな? の、押しがすごかったよね。

Miz たしかに。

Sin 吹き替えのプロモーションがね、本当に活発にされてたので。

Miz 子供が観るから、吹き替え上映が多いのかなと思ったりもしたんだけど。でもね、子供が観るよりも大人が観た方が100倍楽しめる作品やったよね(笑)。

Sin それは思った。意外と子供向けじゃなかった(笑)。もちろん、お子さんが観るに耐えないとかでは全然なく。

Miz 子供が観ても全然楽しめると思うけど、大人の方がより楽しめるポイントがいっぱいあって。

Sin 楽しめたよね。大人の英国好きはこれ観とくべき。

ロンドン中に散りばめられた、約50体のパディントンたちを追いかけて。

Miz ほんとにね、私ら指折り数えて待ってたんだよね、『パディントン』の公開を。

Sin 私、twitterで公開日までのカウントダウン(※)までやってたからね。


※追記

こちらが、Sinによるカウントダウン・『追憶のパディントン』ツイートであります!↓

Miz 「あんた、パディントンの何なのよ」みたいなね(笑)。

Sin 持ってるパディントンの写真全部出し切ったからね。

Miz 『パディントン』の英国での公開に合わせて、イギリスで行われていた「パディントン・トレイル」っていう、各界の著名人が、映画界だったり音楽界だったりの。その著名人がね、パディントンのプレーンな像に各々色を塗ったり、像そのものの造形を変えてたりだとか、宇宙服着せたりだとか……これサンドラ・ブロックさんね。という、思い思いのデザインを施したパディントンの像が、ロンドン中に50箇所ほど散りばめられていて。

Sin しかも、ちゃんと観光名所にいてくれるからね。

Miz そうそう! セントポールとかね。

Sin グローブ座の前とか、ピカデリーの交差点にも2〜3体いたかな?

Miz あと、もちろんパディントン駅にもね。

Sin おったね。パディントン駅周辺は、住宅街を駆使して置かれてたよね(笑)。

Miz そう、もうなんか、見つけきらんかったやつとかあったし(笑)。

Sin あったなあ。どうしても見つからへんかったやつが一体おったな。

Miz Google mapで住所まで入れて検索して、辺りをぐるぐる周ったけど「わからん!」って諦めたやつとか、色々ありましたけれども。なんか、そういう、イギリスでの公開前に盛り上がっていた時期に比べると、日本公開が随分遅かった。私はてっきり2015年中に公開があるんだと思ってたんだけど。

Sin 思ってた。

Miz それもなく(笑)、2016年にやっと公開になって観に行けたわけですけれども。期待に違わぬ、すごく良くできた映画やったね。ロンドン好きとしても楽しめたし……

Sin ちょっとね、ロンドンのプロモビデオみたいやった。

Miz 景色も可愛かったねえ!

「パディントン」は、まるでロンドンのプロモーションビデオ

Sin 冒頭にね、ロンドンに来たクマが……あの、『グオ〜〜〜〜』って名前の(笑)

Miz そうそう、クマ語でね、『グオ〜〜〜〜』って言うんだよね(笑)

Sin そのクマがね、タクシーに乗ってロンドンの街を見物しながら走るっていうシーンがあるんだけども。本当にそれが観光名所ばっかりで。タワーブリッジとかセントポールとか。知ってるロンドンでしかも「めっちゃ綺麗!」って。

Miz パディントン駅も、「ここ行った行った!」って思いながらね。

Sin あの駅の天井高かったよね〜!

Miz でも、実際に見たよりも魅力的な駅に見えたよね(笑)。

Sin そうだね。でも、うちらが行った時に原作者のマイケル・ボンドさんがデザインしたリアルパディントンみたいな像があって。

SDIM0315Photo by Miz

Miz ちゃんと正しく青いダッフルに赤い帽子を被ったパディントン。他の人たちはみんな、マーマレード柄だったりだとか、シャーロック・ホームズ帽を被っていたりだとか、自由なんだけど。

Sin ゴールドとかね。

Miz おったね(笑)

Sin で、そのパディントンが映画に出てくるホームに居てたやん。で、うちらが行った時もちょうど映画と同じく青い電車が入って来てて。

padd_maintrailerPhoto by paddington.com

Miz そうやった!

Sin 「これ知ってる! この眺め見た!」ってなって。あれはちょっと嬉しかったね。だから、これ観てからロンドンに行かれるのもすごいオススメやなと思って。

暗黒の地ペルーから、単身ロンドンへ

Miz これはもともとはマイケル・ボンドさんが書かれた絵本で。最初に出版されたのが1958年なんですけれども。私はこれをまだ読んでないので、どこまで原作のエッセンスが盛り込まれていたのかっていうのはわからないのだけど、とにかく冒頭の「なぜパディントンがロンドンに来ることになったのか」っていう、その一連の……

Sin パディントンの故郷シーン。

Miz そうそう。「暗黒の地ペルー」と称されるペルーなんですが。

Sin ちょっと謎な大陸的なイメージなのかな?

Miz そこを膨らませて「暗黒の地ペルー」って呼んでたのかなと思うんですけどもね。

Sin ただ、ペルーの人は本当怒っていいと思う。

Miz (笑)そこでね、パディントンはおじさんとおばさんと一緒に仲良く暮らしていたんですけども。なんか、地震が起きたのかね?

Sin 「地震だ!」って言ってたよね。

Miz 実際地震だったのか、何が起こったのかは分からないけど……ひょっとしてさ、ほら、戦争とかが起こって……

Sin でも、樹が全部なぎ倒されていたから、やっぱり天変地異の類なんちゃうかな。

Miz そうかな。で、そこに住めなくなっちゃってさ、パディントンはロンドンに密航するんだよね。

Sin すごいよね。

Miz まあ、そこは原作の通りなんだけどね。(改めて映像を見て)「あっ、こういうことか〜」って思った。

Sin 原作が書かれた当時に探検家が来て、パディントンのおじさんとおばさんに当たるんかな? 彼らが、探検家と出会ったよっていう過去映像が冒頭部分にあって。そこから40何年後みたいな感じで現代のペルーの港が映っていたから、現実に書かれた時代から時を経て現代に、っていう設定にしたんだろうね。

Miz うんうん。

Sin で、その現代になった瞬間の、人間の違和感!

Miz そう!

Sin 「今まで私、こんなにクマ目線やってんや!」って。

Miz 思った!

Sin 登場人物がクマ三匹っていうシーンがしばらく続くので、それがあまりにもリアルというか。

Miz そのおかげでね、「あ、これはこういう世界やねんな」ってわかる。クマもさ、探検家の人に英語を教えてもらってマスターしたりで、知性の高いクマなんだよね。英語超喋ってたし。

Sin なんかね、マーマレードマシン? マーマーレードを作る機械もめっちゃハイテクに作ってるし、蓄音機聴いてるし。

Miz 文明力、超高かったよね。

Sin すごかったよね。あれ、何の不自由もないと思う。

Miz そうやねん。だから「どこが暗黒なん?」って。

Sin わりと天国やん、っていうくらい快適そうなクマ三匹をずっと見てて。

Miz そう、クマ目線で見てたから、「あっ。人間出てきた!」って思ったよね。あれは、ロンドンに着いた時?

Sin ペルーの港で、人間の足が映ってたかな。

Miz そっか、まずペルーの港やな。密航するときやんね。

Sin 「はっ。逃げて!」って思ったよね。

Miz 思った思った。よかった、無事逃げられて(笑)。そのね、抱く違和感っていうのが、不思議なことに最後まで続く、不思議な映画じゃなかった?

Sin ほんまやな。

Miz 観てたら、まあ、確かにそのうち慣れてくるじゃない、クマがいることとかに。

Sin うん。

Miz ってなるのが普通やと思うんやけど、最後まで不思議な違和感が拭えないっていうか……

Sin あまりにもナチュラルにいるやんか。駅にパディントンが居ても大騒ぎになる訳でもなく。

Miz そう、そうやねん。

Sin 「わ、あのクマかっけえ!」みたいな。みんなクマが居て当たり前っていうこと前提に動いてる、あの不思議な世界観。違和感がなさすぎて、あるように感じるのかな?

ブラウン一家との出会い

Miz でも、ちゃんとその世界のルールは受け入れられる。何よりね、ブラウン一家。お父さんはダウントン・アビーのヒュー・ボネヴィルさんかな?

Sin 伯爵さまですね。

hughbonneville_paddmoviePhoto by paddington.com

Miz 後に、パディントンが滞在することになる一家なんですけども。その一家が、どこかからパディントン駅に帰って来たみたいな感じで電車から降りて。

Sin 何してたんやっけ? ジャガイモ畑に行ってた? 何か取りに行ってたよな。

Miz 娘と息子がいるんだけど、ふたりは「全然楽しくなかった!」とかお父さんに文句言ってて。で、お父さんは「面白かっただろう!」って言ってて。

Sin あ、「羊の毛刈りショー」じゃない?

Miz そんなんやったかな?

Sin 社会科見学みたいな。

Miz そんな感じ。で、そこから一家四人が帰って来て。あのシーン、ほんまに胸が締め付けられるって思ったけど、パディントンがさ、駅でみんなに話しかけるんだけども、みんな無視してさ。そりゃそうだよ、ビジネスマンとか学生の人たちみんな忙しいからさ。

Sin クソ忙しい時間帯やったんやろな。

Miz そう、そんな時にね。たかだか子グマが……

Sin 「たかだか」じゃないやろ(笑)

Miz それがおかしいねんけど、そこが違和感やねんけど!

Sin しかも当時まだ全裸やったし(笑)

Miz 帽子だけ被ってる。

Sin そうね。

Miz で、クマが、「すみませーん、すみませーん! ぼく、暗黒の地ペルーからやってきたんです!」って。「自分で『暗黒の地』って言うか!」っていうツッコミも入れつつ……

Sin 「暗黒」はいらん(笑)

Miz ……「家を探しているんです!」みたいな感じで訴えても、誰も振り向いてくれない。足を止めてくれない。で、一日中そこでずっと居てどこにも行けなくて、どうしようってなって途方に暮れた時に、本日最後の列車がやってきてね。

Sin うん。

Miz で、それでブラウンさん一家が降りてくるんだけども。その時にもブラウンさんがさ、「はっ! クマがいる!」ってことに驚くとかじゃなく、まず何よりも「ダメだ、見ちゃダメだ。あれは浮浪者の類だ」みたいなことを言うんだよね?

Sin 物を売りつけられると思って「結構だ!」みたいなね(笑)。あれもさ、冒頭に出てきた、蓄音機とか置いて帰ってくれた探検家が、「イギリスってどんな人でも受け入れてくれる国で、みんな優しいから、挨拶さえすればみんな仲良くしてくれるよ」「僕にいつでも会いにおいで」って、その言葉だけを信じて。「挨拶の後にお天気の話をすればいいよ」とかも言われて、パディントンがお天気の話もしようとするんだけど、「……あれ?」って。今のイギリス、そうじゃないかもって。

Miz あれは40年前のお話だったんだよね。

Sin そうそう。そこで、チクっと風刺もね。

Miz それがね、見ているこっちとしては「そうよね、今の時代、こんな大都会、誰も足を止めてくれへんよね」って、思うんやけど。でもね、その一番最初に探検家が言った「誰でも受け止めてくれるよ、どんな人でも」っていうセリフが、ちゃんとラストに……

ここでようやくネタバレ宣言!

Sin ……ちょっと待って! 私ら、大丈夫!?

Miz あっ! やるの忘れてた! 「ネタバレしますよ」っていう前フリ!

Sin 大丈夫!?

Miz やばい、やばい!

Sin あの、一応、文字情報として「ネタバレ含む」という言葉は書かせていただきますが、ここまでネタバレを回避されてた方には、ほんっとごめんなさい! ただ、そこまでは、ね。

Miz 大丈夫、まだ冒頭の触りの部分だよ!

Sin たぶん、wikiとかに載ってるレベルの情報やと思うんで……

Miz 危ねえ……! あの、ここからはネタバレ全開でございます……

Sin はい。

Miz 本当にすみません! なので、「これ以上は聴きたくないよ」って方は、ここでスイッチオフされた方がいいと思います。はい、スイッチ、オフ!

<これより完全ネタバレです。ご注意ください。>

Sin ……よろしいでしょうか?

Miz ああ、危なかった! いっつもやるのに、忘れてたね。

Sin ちょっと興奮しすぎてたね。

Miz 観てきたばっかりっていうのもあってね。危なかった。ああ、でも、気を取り直して参りますね。

Sin もういいよね? ネタバレ。

Miz うん、大丈夫や! というわけで、その言葉がね、ラストシーンにはまた違う意味として「ああ、そうだね。どんな人でも、どんなクマでも受け入れてくれる街なんだね」ってちゃんと思える。私はその言葉が一番この作品を表しているなと思ったけれど、とにかくそうやって冒頭に、あるいは中盤に出てきた言葉だったりアイテムだったりエピソードだったり、一つ一つ全てを伏線として最後に「これでもか!」と回収していく、無駄遣いの一切ない、良く出来たドラマでしたねー。 また、その回収の仕方が痛快。微笑ましくもあり。

Sin 可愛らしいというか、なんやろ、嫌味で言ってるわけでは全くなく、「嫌味のない映画」(笑)

Miz 嫌味なかったねえ!

Sin 観てて誰も悪い気持ちにはならないし、みんな等しく笑顔になれるんじゃないかっていうくらい、気持ちのいい映画。

Miz ほんまに、良かった。

Sin 子供が観るにしては、大人向け過ぎかもしれないけれど。

Miz いや、でも感じるところはあると思うよ。

文字起こし後編に続く!↓

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普段はジャパン演劇界の片隅で公演やイベントをプロデュースしたり、デザインしたり、パンを捏ねたり、色々手がける何でも屋さん。小さな頃から洋画が大好きで、ジャニーズアイドルには見向きもせずハリウッドスターを追いかける少女時代を送り、今に至る。『ロード・オブ・ザ・リング』が好き過ぎてNZを訪問したことをきっかけにロケ地巡りに目覚め、『SHERLOCK』のロケ地ロンドンを訪れて以来、英国の虜となる。今注目の俳優は、ヒュー・ジャックマン/ジェイク・ジレンホール/ジャック・ダヴェンポート/コリン・ファース/ベネディクト・カンバーバッチ/タロン・エジャトンなど。ただ今、ロンドンとの心理的距離を縮めるべく英会話を猛勉強中。
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「ハリウッド、なにそれおいしいの?」が合言葉で、ほんの数年前までは知ってる海外俳優はゲイリー・オールドマンとロバート・ダウニー・Jrだけと言ってもいいほど洋画に興味が無かったけれど、友人に誘われうっかり参加したNY旅行をきっかけに洋画沼にハマる。そうこうしているうちにロンドンの魅力に取り憑かれ、足掛け2年で近所のTSUTAYAの英映画ラインナップを制覇。今やAmazon.UKから次々と新作を輸入し楽しむ日々を送っている。今注目の俳優・監督は、ショーン・ハリス/エディ・マーサン/ロリー・キニア/ジュリアン・リンド=タット/トーマス・アルフレッドソン。ロンドン活動に勤しむ一方で、舞台女優の顔も持つ、マイペースで奔放な自由人。